ゲーム考察ドラゴンクエスト

【DQ7】マシンマスターとは結局何者だったのか?〜からくり兵団の独裁者の光と闇〜

ゲーム考察

からくり兵団の頂点に立つ男、それがマシンマスター

ドラクエ7屈指の名シナリオ「フォロッド編」。
その終盤に登場する謎の男、それがマシンマスターである。

・からくり兵の総司令官
・高笑いと語尾伸ばしが特徴のテンションお化け
・鉄球ブンブンおじさん
・最後は部下のデスマシーンに踏み潰される哀れな末路

一見すると完全に「小物」「噛ませ犬」「滑稽な前座」…
……だが果たして本当にそれだけだろうか?

からくり兵団総帥マシンマスターの”表の顔”

まずは彼の公式スペックを整理しておこう。

スペック内容
肩書きからくり兵団拠点 総司令官
兵力からくり兵無限生産システム
戦術仲間呼び
武装鉄球ブンブン
性格高圧的・テンション高め・命令口調
最期部下のデスマシーンに踏み潰される

こうして整理すると、軍事組織の中間管理職の苦悩が浮き彫りになる。
そう、彼は「現場型司令官」だったのだ。

マシンマスターは実は「中間管理職の悲劇」を背負っていた説

冷静に考えてほしい。
この男の立場は以下の通りだ

  • 魔王(オルゴ・デミーラ)からの委任命令 → プレッシャー
  • からくり兵の無限生産 → 現場疲弊
  • デスマシーンの起動権限 → 禁断の最終手段

つまり彼の上司は完全にパワハラ上司型魔王であり、
彼の部下は知性ゼロの命令一辺倒マシン兵である。

上司と部下の板挟みである。
まさに究極の中間管理職地獄だったのだ。

マシンマスターはなぜあそこまでテンションが高かったのか?

ここが最大の謎だ。
常に叫ぶように話し、異様なハイテンション。

これは完全に虚勢である。

・プレッシャーの裏返し
・敗北すれば魔王に消される恐怖
・部下は感情を持たず共感も得られない孤独

この精神状態を維持するには、自己暗示によるハイテンション維持しかなかったのだろう。

禁断の最終兵器「デスマシーン」の起動とは何だったのか?

彼が最後に起動したデスマシーンは、制御不能の破壊装置だった。

  • 最初は起動を躊躇
  • 追い詰められて暴走覚悟で起動
  • 結果:自らが踏み潰される

ここにマシンマスターの最大の皮肉がある。

「命令することしかできない支配者の末路は、命令できぬ暴走兵器に食われる」

これは単なるギャグ演出ではない。
実にドラクエ7らしい支配構造批判の寓話となっている。

もしマシンマスターが昇進できていたら?仮想未来考察

■「フォロッド独裁帝国化計画」
  • デスマシーン量産
  • フォロッド王を廃位し、からくり兵帝国樹立
  • マシンマスターが「機械皇帝」を名乗る
  • エリーは「心を持つ不良AI」として廃棄命令

だがここまで野望を膨らませる前に主人公に討たれてしまった…
やはり彼は最後まで「夢だけは大きかった小物幹部」に過ぎなかったのだ。

マシンマスターに捧ぐ哀悼

ドラクエ史上、これほど哀愁を感じさせる幹部がいただろうか?

  • 中間管理職の悲哀
  • 独裁の孤独
  • 暴走する現場と板挟みの地獄
  • 最後は部下に処刑される悲劇

マシンマスターは我々全社会人にこう語りかけてくる。

「無茶振り上司の命令は、ほどほどに受けろ」

「暴走AIに支配される前に、止める勇気を持て」

──合掌。

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